ヨルシカ好きの俺が勧めるいくつかの音楽

ここ数年でYOASOBIやAdoといったインターネット発のアーティストが脚光を浴びるようになりました。紅白にまで出るようになってしまいましたね。

そんな中で僕がずっと大好きなアーティスト、それがヨルシカです。

印象的なギターフレーズと物語性のある煽情的な歌詞、そして『芸術のための芸術』を信条とした音楽性をもつコンポーザーのn-buba(ナブナ)さんが作る楽曲は、ひとたび魅了されたリスナーを捕まえて離さない力をもっています。

n-bunaさんはヨルシカの活動だけでなく、劇場版SAO(歌唱:藍井エイル)に楽曲提供していたり、ボーカルのsuis(スイ)さんも著名アーティストの作品に参加したりと活動を広げています。

ヨルシカは僕ら一般リスナーに限らず、当然若きアーティストたちにも影響を与えているでしょう。そこで今回はヨルシカ好きには刺さるんじゃないかと感じた楽曲とアーティストを勝手に紹介していきます。

念のため、音楽素人の僕がヨルシカの音楽性に通ずるものがあると勝手に言っているだけなのでパクリとかオマージュとか影響を受けてると主張するわけではないです。当然別のアーティストとして見ているので、その点はご了承ください。

1. 描写 / 藍空と月

繋がるのは苦しいけど独りは辛いし
生きるのに疲れても死ぬのは怖いし

描写 / 藍空と月

大事に思うのと大事にするのは
同じ様で違っていたんだ

描写 / 藍空と月

歌詞が良い!!!

本当に言葉を大切にしているのがどの曲からも伝わってきます。藍空と月の音楽は、空を埋め尽くす雲の切れ間から差し込む光のような、苦しみに満ちた人生の中で刺す一筋の光のように感じられます。『藍空と月』というアーティスト名もそんな意図を(勝手に)感じます。
もう全曲おすすめしたいんですけど、『水紅葉と願い』とかもすごくおすすめです。

散り際にこそ美しく成るのは 人の心も同じなのだろうか
それなら要らない 美しい心など 君を想う醜い僕で良い

水紅葉と願い / 藍空と月

日本語って美しいなぁ……。

花咲く君の滑走路 / 文藝天国

藍空と月が「夜」なら文藝天国は「沈んでいく夕焼け」みたいな印象を受けます。より厭世的でオルタナティブなロックンロールを感じます。オルタナティブ・ロックの定義よく知らないけど。

花咲く君の滑走路は疾走感あふれる曲ですが、『シュノーケル』のようにゆったりとした曲も聴きごたえがあり、様々な顔が楽しめるアーティストだと思います。

君ならきっと分かるだろう もう人生なんて飲み干した 空き缶みたいだ

シュノーケル / 文藝天国

うーんオルタナ最高!

懐色、虚色なついろ、そらいろ / Teary Planet

今度は打って変わって、カラッと晴れた夏のような音楽を紹介です。Teary Planetは3人組のロックバンドでボカロ曲の制作を主に行っています。一方でこの曲のようにセルフカバーもしているようです。作詞作曲と歌唱はメンバーの七尾さんというボカロPさんみたいです。

『懐色、虚色』は疾走感のあふれるメロディーに乗せられたある種青臭くまっすぐな歌詞で、着の身着のままで走り出してしまいそうな曲です。ヨルシカの『八月、某、月明かり』という曲を思い出してしまいました。

歌詞もどことなく似ているものを感じます。

敗北だ 間違いだ でもまだ認めたくないんだ
ただ独りよがりで今日も腐っていく
消えることのない夏空の色

懐色、虚色 / Teary Planet

人生 二十七で死ねるならロックンロールは僕を救った
考えるのも辞めだ!どうせ死ぬんだから
君も 何もいらない

八月、某、月明かり / ヨルシカ

どちらの曲も自己の虚しさを嘆き自棄になってすべてを投げ出したい、でも投げ出せない、そんな葛藤を歌にした美しさを感じます。ちなみにこの曲で僕は27クラブというものを知りました。

Teary Planetは2023冬アニメの『便利屋斎藤さん、異世界に行く』のOP主題歌を担当するそうです。PVだけでも名曲の雰囲気を感じます……! 来年が楽しみです。

TVアニメ『便利屋斎藤さん、異世界に行く』PV第1弾

ユーリカ / 帰りの会

思い出すのは笑っていたこと
頬に指を立てるいたずらで
あれ実際なにが楽しかったんだろう
忘れていくのはどうしてだろう

ユーリカ / 帰りの会

帰りの会の曲は優しさと暖かさとある情景描写が特徴的です。ユーリカのPVでは宇宙が出てきますが、まさに宇宙に包まれるようなスケールの大きい、包容力のある音楽だと感じます。彼らの音楽を聴くと僕はヨルシカの『花に亡霊』を思い出します。

もう忘れてしまったかな
夏の木陰に座ったまま、氷菓を口に放り込んで風を待っていた

花に亡霊 / ヨルシカ

初めてこのフレーズを聴いたときにブワッと想起された夏の景色は忘れられません。

帰りの会は『メイビー』という曲でもPVに宇宙が出てきますが、こちらは宇宙の中をすいすい泳いでいくような気分になる曲です。ぜひ聴いてみてください。


以上、紹介したかった音楽4選でした。ヨルシカを好きになってから、歌詞に注目することが増えました。誰でも使える日本語で、誰も思いつかないようなフレーズを生み出すアーティストのみなさんは本当にすごいと思います。

気になった曲があれば、ぜひ聴いてみてください。

音楽

Posted by のふお